吉原ひろこの Cooking Therapy
吉原ひろこは、料理研究家としての経験と、教育に携わってきた実績を活かし、親子の心をつなぐクッキングセラピーを提唱しています。ストレスを抱えた現代人、また高齢者のためのクッキングセラピーも好評。

「クッキングセラピー」ってなんですか?

「このごろ、子育てに疲れてしまって・・・・・、子どものことが全然わからなくなって、ノイローゼになりそうです。」
「どんなことをしたら、子育てのストレスから解放されるんでしょう。」
「クッキングセラピーってなんですか?」
「子育てのためのクッキングセラピーって一体どんなことをすればいいんですか?」など、
私が「クッキングセラピー」という言葉を言い始めてから、反響が大きく、切実な質問も受けるようになりました。

家庭の食事のシーンの中には、たくさんの癒しの効果や子育てのための、
心をつなぐさまざまな秘密が隠されています。
そこに目を向けて、料理作りなど家庭での食のシーンをもっと大切にすることで親子の問題が改善されたり、
心が癒されてきて、見えなかったことが見えてきたり、ゆとりを持って問題に対処できたりすること、
それが子育て力をつけるクッキングセラピーです。

クッキングセラピーは、すぐに子育てに取り入れることができる料理を通したプログラムです。

子育て力をつけるクッキングセラピーは、ここから始めます。

その1 「親子で一緒にキッチンに立って、情報収集をする。」

子どもの今の気持ちを知るために、まず正しい情報収集力をつけましょう。
子どもに何が起こっているかが早くキャッチできれば、不安のタネはずいぶん少なくなります。多くの悩みの元には、「分からないことの不安」が居座っています。「分からない」というのは、次々に頭の中に悪いことを連想させる要素があります。

たとえば、大きな事故があって、連絡を受けた被害者の家族たちはまず何がどうなのか、どういう状況なのかを知ることから落ち着きを取り戻そうとします。状況が分かるのが遅い、情報がちっとも伝わってこないと、分からないということの不安がイライラを募らせ、これが長引くと、精神的に打ちのめされてしまう人もいます。

そういうとき、人から聞いた情報ほど不安を募らせるものもありません。たくさんの情報が氾濫する場合は、やはり自分が直接事態を正確に把握したいと思うのです。さきほどの事故の続きで言うと、人々は自分の目で見て情報を得たいと考えます。現場へ行ってみて悲しみに暮れながら、しかし分からなかったことの不安からは解放されて、初めて物事に対処することができるようになります。 それは子育ての場合も同じです。

「ただいまー。」学校から帰ってきた子供の声。
「お帰りー。おやつ食べる? それから、ひと休みして習い事ね。」とママ。「なんか疲れた。」
「どうしたの?どれどれ熱はないようだし、学校でなんかあったの?大丈夫よ,しばらく休めば。おなかすいてないの?ショートケーキ買ってきたのよ。」ママは少しあせる。
「なんかつまんない。」と子供。 「塾に行く時間まで、おやつ食べてゆっくりして、疲れないようにゲームかなんかしてたら?」
「うん・・・。でも・・・。」
このごろなんだか、様子が違うのだけれど、何も話さないし,せっかくおやつにショートケーキを買ってきたのに・・・まあいいか。とママ。

こういう様子は、子供のサインかもしれません。ママに言おうと思っても、きっかけがないし、何から話したらいいかわからないし・・・。でもいやなことがあったの・・・。子供にだっていろいろ考えていることや,人間関係のストレスがあるのです。
こんなとき、昔はこういう解消の仕方がありました。
元気のいい子なら、カバンをほっぽり出して、外に遊びに行って真っ暗になるまで遊んで,発散してくる。近所の子となら、学校と違った人間関係があったし、かばってくれる子もいれば,子分になる子もいるし。夕方うちへ帰るころには、すっかり学校でのいやなことは忘れちゃう。第一へとへとになっているから、ご飯を食べたらもう眠くなって、宿題なんかすっかり忘れるほど・・・。いい時代でした。

もう一つ,こういう解消の仕方もありました。 子供が台所にくると、「今日はね、グリーンピースのいいのがあったのよ。ほら見て,いい色でしょう。いい季節になったわねー。今夜は豆ご飯だから、さやを取るの手伝ってね。さあさあ、手を洗って、・・・石鹸つけて洗っちゃだめよ・・・せっかくの豆に石鹸の匂いがつくから。塩で洗いなさい。」今日はきっと学校で何かあったに違いない、おとなしすぎる。ママはわかっているけれどあえて聞きません。「こうやって、スーッとむくと,ほら,ぽろぽろってとれるのよ。うまいうまい。」なんて言いながら、「学校でもグリーンピースご飯なんかでるといいのにね。」とか、とりとめのない話をします。「今日ね、○○ちゃんと、けんかした。」「ふーん、それで?豆のむき方うまいじゃない。」子供は豆をむきながら、いつのまにか今日あった話をし始めます。「ついでに餃子も作ろうか・・・包むの手伝ってね。」手を動かしながら、ママはついに,いつものように今日の出来事の全貌をつかみます。でも、昨日も今日もこんな時間があるのだから、あせったり、おろおろしたりなんてしないのです。子供の様子がわかるのですから。わからないと不安ですけど。つまり、まさにお手伝いをしていておしゃべりしていることが、子供のできごとや情報をつかむことにつながって、心を安定させてくれていたのです。子供にとっても、ママにとっても。 面と向かって「一体何があったか言いなさい。」なんて聞かれて、あらためて言うときは,かなり重症になっていることが多いのです。

インゲンの筋取りや、とうもろこしの皮むき、大根おろし、子供にとってもこんな仕事と,時間がいっぱいありました。こうやっていつのまにか癒されて、おいしい食卓を囲むのが大切なクッキングセラピーの第1歩なのです。 安全な公園や原っぱがなくなって、暗くなるまで外で遊べる時代ではなくなったけれど、こういう時間は必ず取り戻せます。そろそろ冬大根がおいしい季節。縦4つ割りにすれば大根おろしは子供にもできます。

こんな内容、こんなセラピー術、そして解決策が「吉原ひろこの 子育てがラクになる クッキングセラピー」の本には、いっぱい・いっぱい載っています。ついでにセラピーレシピも。子育て中のパパやママたちの不安がずいぶん取り除ける一冊です。【本の案内へ】


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